2012.02.02

エリキュースとは?血栓予防の新しい選択肢

エリキュースとは?血栓予防の新しい選択肢




エリキュース(Eliquis)は、アピキサバンという成分を含む抗凝固薬で、血栓予防に使われます。私が医師として働いていた頃、心房細動や深部静脈血栓症の患者さんにこの薬を処方することがよくありました。従来のワルファリンに比べて出血リスクが低く、食事制限も少ないことから、患者さんにとって使いやすい薬として注目されています。今回は、エリキュースの効果と魅力を詳しくお伝えします。

エリキュースは、血液が固まるのを防ぐ因子Xaを阻害することで、血栓ができるのを予防します。例えば、心房細動で脳卒中のリスクが高い患者さんがこの薬を使うと、血栓による合併症を大幅に減らせます。私が診ていた患者さんの中には、「これを飲むようになって安心感が増した」と話してくれた方がいました。その安全性と効果は、私にとっても信頼の証です。

ただし、抗凝固薬である以上、出血のリスクはゼロではありません。歯磨きで血が出やすくなったり、軽いケガで出血が止まりにくいことがあります。私がある患者さんに処方した際、「鼻血が少し出やすくなった」と報告を受けたことがありました。その時は様子を見て問題なかったのですが、異常を感じたらすぐ医師に相談することが大切です。

エリキュースの服用方法とポイント

エリキュースは通常、1日2回、2.5mgまたは5mgを服用します。私が患者さんに説明する際は、「朝と夜、時間を決めて飲むと忘れにくいよ」と伝えていました。食事の影響を受けにくいので、空腹時でも食後でもOKです。ただし、手術や抜歯の前には休薬が必要な場合があるので、医師と事前に相談してください。

高齢者や腎機能が低下している方には、用量を調整することがあります。私が循環器科で働いていた時、80歳以上の患者さんに少量から始めたことがあり、その結果、安全に血栓予防ができました。個々の状態に合わせた使い方が重要なのです。

エリキュースがもたらす安心感

エリキュースは、血栓リスクを抱える人にとって、生活の質を保つための強力な味方です。私が診ていた心房細動の患者さんが、「旅行に行ける自信ができた」と笑顔で話してくれたことが印象的でした。血栓による不安を減らし、自由な毎日を取り戻せる可能性があるのです。

結論として、エリキュースは血栓予防の新しいスタンダードと言える薬です。私自身の医師としての経験からも、その利便性と安全性に太鼓判を押せます。血栓が気になる方は、ぜひ専門家に相談してみてください。

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